当研究室の研究概要

〜強相関酸化物超構造を用いた新奇量子状態の観測と制御〜

強相関酸化物と呼ばれる遷移金属酸化物の中には、高温超伝導や巨大磁気抵抗効果などの驚くべき物性を示すものがあります。いわば「天才児」達です。その秘密は、電子同士がお互いに強く影響し合う状態にある「強相関電子」にあります。近年、強相関酸化物をベースにした量子井戸などの人工構造を用いて、この強相関電子を制御しようという研究が固体物理学の大きな潮流となっています。当研究室では、この「天才児」の振る舞いを、高エネルギー加速器研究機構の放射光施設Photon Factoryからの放射光を用いて研究しています。具体的には、放射光を用いた先端計測(光電子分光・内殻吸収分光など)という「見る」技術と酸化物分子線エピタキシー(MBE)という酸化物を原子レベルで制御しながら「作る」技術を高いレベルで融合するにより、強相関酸化物の物性を設計・制御しながら新しい量子物質の創成を目指しています。


主な研究テーマ “Materials by design”

1)強相関酸化物量子井戸構造を用いた新奇量子化状態の創成
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酸化物量子井戸構造を用いて強相関電子を2次元空間に閉じ込め、その新奇な量子化状態を角度分解光電子分光により明らかにします。さらに、量子井戸構造をデザインすることで、強相関電子の振る舞いを任意にコントロールすることを目指します。

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・「天才」電子を手なずける(外部ページ)

・物構研トピックス(2015.09.28)「3,2,1! で重たくなる電子」(外部ページ)

2)酸化物ヘテロ構造を用いた新機能の開発
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レーザーMBE技術を駆使して、自然界には存在しない物質構造を自由自在に設計することにより、新たな機能の探索を行っています。さらに発現した機能を利用した新たなデバイスの創成を目指します。

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3)酸化物ナノキャパシタ構造を用いたグリーンメモリーの開発
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不動態を形成する金属と酸化物との界面酸化還元反応により自然形成されるナノキャパシタ構造を利用して、高性能と低環境負荷が両立したレアメタルフリー不揮発性メモリの実現を目指します。

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4)元素戦略ビームラインの建設とその場光電子分光装置の開発
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物質科学に役に立つ先端分光を目指して新しい光電子分光装置およびビームラインの建設・改良を進めています。

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